gadaffi

もう先月の話題なんですが、続報がなく気になっていることがあります。リビアはガダフィ大佐が退いて以降、トリポリを拠点とするイスラム勢力系の新国民議会とトブルクを拠点とする世俗派のリビア国民代議院による二つの政府・議会が存在しています。それぞれから元首、首相を選出しています。統一政府の樹立を目指すも、未だに分裂した状態が続いています。

そんなリビアにおいて今、深刻な問題となっているのが現金不足なんです。特にリビア西側にあるリビア中央銀行のトブルク支店では向う数ヶ月に渡って公務員への給与支払がままならない状況に陥っているそうです。新しい紙幣は現在、某国(明らかにはなっていません)にて印刷中だとか・・・。

この状況において、トブルク支店では突拍子もない解決策が見いだされました。金庫に眠る金と銀のガダフィ大佐就任10周年記念硬貨30万枚(1億8400万USドル相当)を活用すること、です。1960年代のイギリス製金庫・・・、5桁の暗証番号が必要なんですが、それを知るのは東側のトリポリ。東西は依然、緊張関係にあり、東側のトリポリは記念硬貨が何らかの事情で反体制側に渡ってしまうことを懸念して、暗証番号の譲渡を拒絶しているんです。

そこでトブルク支店ではエンジニアと鍵師を雇い金庫破りをさせる、とあまりに斬新で話題になったんです。しかし、その後、金庫が無事に開けられたのか、記念硬貨が公務員の給与支払いに活用されたのか・・・、誰も報じてくれません。なお、トブルク支店ではガダフィ大佐が描かれた記念硬貨を溶かして金塊、銀塊にする手筈まで整えていたそうです。

現実は小説よりも奇なり、とはよく言ったものです。

ウォールストリートジャーナル

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