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英国のEU離脱など世界経済への先行きの不安で安全資産としてその注目度を増している”金への投資”ですが、実際に投資するためにはどのような方法があるのでしょうか?

現物の金へ投資するにはは大きく2つの方法があります、一つは現物の金を買う方法、二つ目は金の現物へ転換可能なETF(投資信託)を買う方法です。

現物を買うには田中貴金属、三菱マテリアル、日本マテリアルなどの地金商の店頭で買う方法とインターネットでブリオンボールト・サービスをはじめとするネット取引業者で金を購入する方法があります。(地金商でもネット取引に対応している場合もあります。)
現物で保有する場合はやはり手元においておける安心感というメリットがあります、しかし天災の多い日本では手元に置いてあるからといっても紛失したり品質の劣化により値を下げる可能性が低くない上に、同じ規格・品質の金であっても業者間をまたいだ取り引きをする場合は割高な手数料がかかってしまうこともあります。そこで保管所に保管して必要な時に引き出すサービスを利用する選択肢もあります。この場合紛失や品質の劣化といった物理的な影響によって金の価値が棄損することはありませんが、消費寄託※1の場合取引業者の信用リスクを負わなければならず特定保管※2の場合は保管料が発生します。

金のETFを買うには他の投資信託を買うのと同じく銀行や証券会社といった金融機関から購入を申し込みます。金と連動した投資信託なのですでに取引のある金融機関で手続きが行えるメリットがあり、物理的な棄損の心配もありません。しかしほかの投信と同様に契約締結前の非常に煩雑な説明を受けることと書類への記入が求められる上に流動性の部分で市場の影響を強く受けるため安全資産としての機能は現物に劣るほか金現物に転換可能な商品でも鋳造費用など多額の手数料を求められる場合があることに加え投資信託ですから購入時に販売手数料がかかりますし信託報酬※3が発生します。

 

※1消費寄託とは金の所有権が取引会社ないし保管会社に帰属し金の購入者はそれを変換できる権利である債権を保有する契約形態、銀行における預金とほぼ同じであるがペイオフの対象ではないため保証は一切なく金の価格変動のほかに取引会社ないし保管会社の信用力も考慮する必要がある。

※2特定保管とは金の購入者が直接金の所有権を保持する契約形態、わかりやすく言えば金専用の貸金庫に保管している状況に近い。とのため保管料が発生する(ブリオンボールト・サービスでは年間0.12%)

※3信託報酬とは管理手数料ともよばれ投資信託を管理している業者に対して投資信託を保有している間ずっと支払う手数料のこと。特定保管における保管料と性質的には近いが一般的に信託報酬の方が高額である(”金の果実”では年間0.40%)